- なぜ2つあるのか、その理由を知りたい
- 結局、どっちを選んだらいいのか知りたい
先にお伝えしておくと、
2種類の漫画版がある理由は、正式には発表されていません。
原作者の「日向夏」さんですら理由がわからないというのが面白いですよね。
私にもわからないから困惑していたのです。
— 日向夏🐗1/20『神さま学校の落ちこぼれ』漫画、小説同時発売 (@NaMelanza) February 17, 2021
そこで本記事では、なぜ2種類の漫画版があるのか、その理由を3つ考察してみました。
- コミカライズのオファーがほぼ同時だった
- 幅広く読者を増やすため
- 男女それぞれの読者を増やすため
- 年齢層を問わずに読者を増やすため
- 話題作りのため
おそらく『薬屋のひとりごと』の場合も、いずれかの理由である可能性が高いはず。
本記事で詳しく考察していきますね。
【理由1】コミカライズのオファーがほぼ同時だった?
ビッグガンガン版 | サンデーGX版 |
2017年5月25日〜 連載開始 | 2017年8月19日〜 連載開始 |
まず考えられるのは、
「ビッグガンガン版」「サンデーGX版」ともにオファーがほぼ同時にあり、どちらもOKだった結果、2つのコミカライズが実現したのでは、ということ。
連載開始のタイムラグはわずか3ヶ月
- スクウェア・エニックスから出版されている漫画雑誌「月刊ビッグガンガン」
- 小学館から出版されている漫画雑誌「月刊サンデーGX」
それぞれの雑誌で『薬屋のひとりごと』の漫画の連載が始まったのは次の通り。
ビッグガンガン版 | 2017年6月号(2017年5月25日) |
サンデーGX版 | 2017年9月号(2017年8月19日) |
サンデーGX版の方がおよそ3ヶ月ほど遅れているだけで、ほとんど時間差はありません。
サンデーGX版が後からオファーして実現したとは考えにくい
ビッグガンガン版の連載が始まった後にサンデーGX版のコミカライズ企画が始動した、ということは考えにくいです。
原作者へのオファーやら、ビッグガンガンの出版社「スクウェア・エニックス」へのすり合わせやらで、もっと時間がかかるでしょうから。
というわけで、『薬屋のひとりごと』の漫画は
ビッグガンガン版、サンデーGX版のオファーがほぼ同時にあり、
「どちらもコミカライズしましょう!」となった結果、2種類の漫画が実現したのではないでしょうか。
【理由2】幅広く読者を増やすため?
ビッグガンガン版 | サンデーGX版 |
青年向けの雑誌 | 少年向けの漫画雑誌 |
次に考えられるのは、男女や年齢層を問わずに、幅広く読者を増やすためではないか、ということ。
- 「月刊ビッグガンガン」は、青年向けの漫画雑誌
- 「月刊サンデーGX」は、週刊少年サンデー系列の漫画雑誌
雑誌それぞれの読者層(性別・年齢)が違います。
※青年向け雑誌・少年向け雑誌とありますが、今はそれぞれ女性読者もかなり多いでしょう。
ということは、2つの雑誌両方で『薬屋のひとりごと』の漫画を連載すれば、それだけ多くの読者を獲得できます。
月刊ビッグガンガンは「青年向けの漫画雑誌」
デジタル版月刊ビッグガンガン 2021 Vol.07 [雑誌]
スクウェア・エニックスが出版している「月刊ビッグガンガン」は、青年向けの漫画雑誌です。
スクウェア・エニックスの公式サイトによると、主な読者は10代後半から40代までで、男性がターゲットとのこと。
『ビッグガンガン』は毎月25日発売の月刊誌です。
出典:SQUARE ENIX -RECRUTING-
主な読者は10代後半から40代までと幅広く、主に男性をターゲットとした青年誌になります。
ですが、連載されている漫画や表紙デザイン、特別付録などを見てみると、かなりの数の女性読者もいると思われます。
2021年7月号の表紙(上の画像です)
『薬屋のひとりごと』のメインキャラクター猫猫と壬氏(美少女とイケメン)が大きく描かれている
→ 男性向け雑誌というより、むしろ女性向け雑誌っぽい
2021年7月号の特別付録
『薬屋のひとりごと』特製マスクケース
→ 可愛らしいデザインで、男性よりも女性が使いやすいデザイン
明日発売の月刊ビッグガンガンVol.07特別付録は…
— 月刊ビッグガンガン (@big_gangan) June 24, 2021
『薬屋のひとりごと』特製マスクケース🍀
可愛いミニキャライラストはねこクラゲ先生の描き下ろし!✨
マスクケース以外にも、チケットホルダーやレシート収納にもピッタリなので、是非チェックして下さい🥳 pic.twitter.com/VzTsKihcDV
月刊サンデーGXは「少年向けの漫画雑誌」
月刊サンデーGX 2021年7月号(2021年6月17日発売) [雑誌]
「サンデーGX(サンデージェネックス)」は、週刊少年サンデー系列の漫画雑誌です。
ライトノベルの漫画化や、アニメ化を見据えた漫画作品の連載など、メディアミックス系の漫画雑誌に分類されます。
先に紹介した「月刊ビッグガンガン」よりも、読者の年齢層がやや若いですね。
少年誌の代表格である「週刊少年サンデー」系列の漫画雑誌ですから。
雑誌の表紙や、連載される作品なども少年向けになっています。
連載作品の例
というわけで、
『薬屋のひとりごと』の漫画が2つ同時にコミカライズされているのは、
読者層が異なっている2つの雑誌
- 月刊ビッグガンガン
- 月刊サンデーGX
それぞれで連載することで、幅広い読者を獲得できるからではないか、と考えられますね。
【理由3】話題作りのため?
これは考察する必要もない気がしますが…
『薬屋のひとりごと』の漫画版が2つあることで、
なぜ同じ小説の漫画版が2つもあるの?
と気になる人が多くなり、それだけ話題になるからでしょうね。
実際に、Twitterでも多くの人が「なんで2つも漫画があるの?」と話題にしています。
コミカライズが1つだけだと話題になりにくい
もしもコミカライズが1つだけだったら、
- 原作小説を読んだことがあるけど、コミカライズの絵柄が好みではない
- 原作小説を読んだことがない
といった人は、そもそも話題にしない可能性が高くなります。
コミカライズが2つあれば話題になりやすい
コミカライズが2つあれば、
原作小説を読んだことがある人もない人も「なんで漫画が2つもあるの?」と気になるでしょうし、
片方のコミカライズの絵柄が好みでなくても、もう片方の絵柄を気に入って読む可能性があるわけです。
そしてもちろん先に紹介したように、
読者層が異なっている2つの雑誌で連載されているので
- 月刊ビッグガンガン
- 月刊サンデーGX
それぞれを読んでいる読者によって、話題になりますね。
ということで、
『薬屋のひとりごと』の漫画が2つ同時にコミカライズされているのは、
- 2つの漫画の違いが気になる人が増える
- 片方を読まなくても、もう片方を読んで感想をSNSなどで発信する
といったことが起こり話題になるから、と考えられますね。
まとめ
- コミカライズのオファーがほぼ同時だった
- 幅広く読者を増やすため
- 男女それぞれの読者を増やすため
- 年齢層を問わずに読者を増やすため
- 話題作りのため
以上、『薬屋のひとりごと』がなぜ2つもコミカライズされているのか、その理由の考察でした。
どっちを読もうか悩んでいる人は、以下を参考にして下さいね。
ビッグガンガン版の漫画『薬屋のひとりごと』
こんな人におすすめ
- キャラクターの魅力(可愛さ/かっこよさ)を楽しみたい人
- ミステリー要素よりラブコメ要素が好みの人
- きれいな表紙を見て興味を持った人
- 原作小説を(全部もしくは途中まで)読んだことがある人
サンデーGX版の漫画『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』
こんな人におすすめ
- サクサク進むストーリー展開を楽しみたい人
- ラブコメ要素よりミステリー要素が好みの人
- 中華風のリアルな世界観を味わいたい人
- 原作小説を読んだことがない人