日本の映画の興行収入1位となった『鬼滅の刃』
ふと、『鬼滅の刃』は『ドラえもん』や『サザエさん』のような国民的アニメになったのか?という疑問が湧きました。
そこで、
これまで国民的アニメと呼ばれてきた作品は、どんな理由からそう呼ばれてきたのか?
ちょっくら調べてみました。
- 国民的アニメの3つの共通点とは
- これまでの国民的アニメの紹介
- 「鬼滅の刃」が国民的アニメなのかどうか検討
国民的アニメの3つの共通点
さっそく、国民的アニメの3つの共通点から紹介すると、次の通り。
- 子供から大人まで広く知られていて、人気があること
- とくに、テレビ放送の直撃世代ならほぼ100%の人が知っていること
- 長く放送され続け、長寿アニメとなっていること
この3つを満たしているアニメ作品は、誰が考えても「国民的アニメ」でしょう。
では次に、どんな作品が国民的アニメと呼ばれているのか、紹介していきますね↓
国民的アニメを紹介
まずは「サザエさん」と「ドラえもん」
この2つはレジェンド級の国民的アニメと言っても過言ではありません。
サザエさん(1969年〜)
原作:長谷川町子
お魚くわえたどら猫 追っかけて♪
はだしでかけてく 陽気なサザエさん♪
国民的アニメといえば?と聞かれると、ほとんどの人がこれと答えるほどの作品。
世界で最も長く放映されているテレビアニメ番組としてギネス記録にもなっています。
ドラえもん(1973年〜)
原作:藤子・F・不二雄
こんなこといいな できたらいいな♪
あんな夢 こんな夢 いっぱいあるけど〜♪
こちらも「サザエさん」と並ぶ知名度の国民的アニメ。
1973年に放送されたのは、半年で終了した「日本テレビ版」
現在広く知られているのは「テレビ朝日版」で、1979年に始まっています。
「サザエさん」と「ドラえもん」は、1970年前後に始まったテレビアニメの放送から50年以上が経っており、どんな年代でもほとんどの人が視聴したことがある作品ですね。
知名度も100%に近いのでは。
次に、1990年前後にテレビ放送が始まったアニメ作品。
- ちびまる子ちゃん(1990年〜)
- アンパンマン(1988年〜)
- クレヨンしんちゃん(1992年〜)
このあたりも、「サザエさん」と「ドラえもん」に次ぐ知名度がある国民的アニメですね。
そして、1990年前半から後半にテレビ放送が始まったアニメ作品。
- ポケットモンスター(1997年〜)
- 名探偵コナン(1996年〜)
- 忍たま乱太郎(1993年〜)
- おじゃる丸(1998年〜)
これらは「サザエさん」や「ドラえもん」に比べると放送期間が若いため(それでも20年以上はあるけど)、
50代以上の年代には比較的なじみがない作品かもしれません。
ですが、これらも間違いなく「国民的アニメ」ですね。
また、テレビアニメではないですが、スタジオジブリの作品も、国民的アニメと言えます。
スタジオジブリとしての第1作目
風の谷のナウシカ(1984年〜)
ちなみに宮崎駿監督としての映画1作目は『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)です。
じつは「ルパン三世」の最初のテレビアニメ版は、1971年に放送されています。
これも国民的アニメと言えますが、人によっては見たことがないと思うので、上で紹介した1970年前後のアニメ「サザエさん」と「ドラえもん」の一覧からは除外しました。
そのほか、国民的アニメと呼ばれる作品は「ドラゴンボール」「ワンピース」「ガンダム」などなど、多数ありますね。
「鬼滅の刃」は国民的アニメなのか?
それでは本題。
「鬼滅の刃」が国民的アニメなのかどうか。
これまでの国民的アニメの3つの共通点から、一つずつ考えてみます。
- 子供から大人まで広く知られていて、人気があること
- とくに、テレビ放送の直撃世代ならほぼ100%の人が知っている
- 長く放送され続け、長寿アニメとなっていること
基準1:子供から大人まで広く知られていて、人気があること
まず1つ目の基準。
子供から大人まで広く知られていて、人気があること
これはもう、達成しているのではないでしょうか。
2019年からテレビアニメ放送が始まり、爆発的な人気となった「鬼滅の刃」
それまで知らなかった人も、連日のニュースや周りの人の口コミなどで「鬼滅の刃」を知ったはず。
そして、2020年10月に公開された「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」
原作漫画を読んだことがない人も、テレビアニメ版を見たことがない人も映画を見に行っています。
12月現在、今や映画の興行収入が日本で2位に来ており、興行収入1位のジブリ作品「千と千尋の神隠し(308億円)」を超えるのは時間の問題と言ったところ。
これらを踏まえると「子供から大人まで広く知られていて、人気があること」という条件は達成していますね。
基準2:テレビ放送の直撃世代ならほぼ100%の人が知っている
これは・・・今の日本国民みんなが直撃世代ですね。
「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の爆発的人気や、「鬼滅の刃」のテレビアニメ版の再放送が行われているのもありますが、
なんと言っても、どこの局のテレビでも、「鬼滅の刃」関連のニュースを放送しているのが大きいかと。
映画の興行収入が1位になりそうだの、鬼滅の刃の聖地(作中のモデルとなった場所、もしくはモデルだろうと思われる場所)に観光客が殺到しているだの、とにかく鬼滅関連のニュースを流していないテレビ局がありません。
テレビ局でも鬼滅の刃フィーバーです。(視聴率も取れるからね)
ということで、「テレビ放送の直撃世代ならほぼ100%の人が知っている」この条件も達成していますね。
基準3:長く放送され続け、長寿アニメとなっていること
これは、現時点ではどうしようもないですね。
「鬼滅の刃」が長寿アニメになるかどうかは、まだわかりません。
長寿アニメになる作品に共通しているのは、視聴率が取れることだったり、関連商品の売り上げも好調なことだったりですが、どうでしょう。
「鬼滅の刃」を長く放送すればおそらく視聴率も関連商品も、それだけ長く人気が取れるはずですが、問題はアニメのストーリーです。
「鬼滅の刃」は原作が完結しており、2020年12月4日には最終巻の23巻が発売されたばかり。
1つの大きな物語が展開されている作品のため、「サザエさん」や「ドラえもん」などのように、1話完結のアニメオリジナルストーリーを長年作っていくのは難しいのではないでしょうか。
以上を踏まえると、
「長く放送され続け、長寿アニメとなっていること」という条件は
「これから次第、だけどアニメオリジナルのストーリーに難あり?」と言ったところですね。
「鬼滅の刃」は国民的アニメなのか?まとめ
以上、国民的アニメの3つの共通点から、「鬼滅の刃」は国民的アニメなのか?を考えてみた結果。
次の通りとなりました。
- 子供から大人まで広く知られていて、人気があること
→ 達成 - とくに、テレビ放送の直撃世代ならほぼ100%の人が知っている
→ 達成 - 長く放送され続け、長寿アニメとなっていること
→ まだ微妙なところ
本記事まとめ
個人的な結論として、
「鬼滅の刃」は、特殊なパターンだが、まぎれもなく国民的アニメ、ですね。
「鬼滅の刃」は、
「サザエさん」や「ドラえもん」のように、放送から長い時間をかけて国民的アニメとなったのではなく、
短い期間で爆発的に人気となりました。
もはや日本人の誰もが知っているほどに知名度を上げています。
そのため、これまでの国民的アニメに共通する「長く放送され続け、長寿アニメとなっていること」を満たしていなくても、十分に国民的アニメと呼べるはず。
2020〜2021年はまさに鬼滅の刃の年でしたが、2022年もまだまだ鬼滅人気は続きそうです。
以上、 国民的アニメの3つの共通点とは?「鬼滅の刃」はどうなのか考えてみた でした。